七輪お姉さん

日々のつぶやき

気力も立派な生命力

父を見ていてそのことを感じています。
全然食べれないし、飲むこともようやくになっていても、父の、死にたくない、生きていたいという強い執念。


声もとてもか細くなりました。
それでも普通に自力で立ちます、ゆっくりとですが歩きます。
転んだりしないで歩いています。
食べることができなくて戻してしまうけれど、死にたくなくて必死に食べたがります。
食べたがりますが食べることはできません。
すぐに口から出してしまいます。


以前、お世話になった方が末期がんで亡くなる前、自宅でターミナル医療を受けていました。点滴や呼吸用の機械などをつけて病院にいるのと同じように延命されていました。何かあればすぐに担当医師がかけつけてくれるほどの手厚い看護態勢でした。
その方は亡くなる数日前からは果物の果汁をガーゼで絞ったものをほんの少し舐めるだけでした。点滴などの処置がされていても数日で亡くなりました。


父は点滴なしで歩いています、生きています。凄いと思います。


老衰に向かっている父の体は、脳の萎縮も更に進んでいるのでしょう。
今朝は私に「あなた」と言いました。
私は笑って「さゆですよ」と言い、母もつられて笑いながら「さゆだよ!」と言いました。
父は楽しそうに「うん、さゆ、さゆだな」と言いました。


死にたくない、生きていたい!という気力。父はとてもとても強いです。
気力だって、立派な生命力なんですね。