七輪お姉さん

日々のつぶやき

弱々しくなっていく父の姿

弱々しくなっていく父の姿を見ていると泣きそうになります。
でも泣いたりしません。笑います。
父さんに沢山笑いかけてあげます。
それが今私にできることだからです。


父は数日前から食事をしていて飲み込むのができないことも起こるようになりました。
食べたことを忘れてしまうので何度も食べたがりますが、一度に食べる量が少なくなってきました。


怒鳴ったり、暴れていた時の父には元気がありました。
懐かしいです。
そして、悲しいです。
もっと上手に父に接することができていればよかった。
そして父を理解できていたらよかった。胸が痛いです。


多分、父は免許返納が決まった時に一気に弱くなってしまうのでしょう。


母は私のいうことを理解してくれました。
そして、父に怒鳴らずに話してくれるようにしています。
そして、母も父のこれからの命の短さを理解してくれたように感じます。


父は女々しい人ですが優しい人でした。
漫画のヒーローのようにはなれない人ですが優しい人でした。
長年に渡る不倫がなければ母からずっと愛されていたと思います。
色々なことが、記憶が、浮かび上がってきます。
悲しい思い出もあっても、それでもかまいません、私に思い出をくれてありがとう。
父さん、ありがとう。その気持ちが濃くなると、家から離れて一人の時に涙が勝手に溢れます。


家の中は舞台。
私は元気で明るくて強い娘の役を演じきります。
なので、家では泣いたりしないですよ。
舞台の上ですからね。
私の素の感情よりも、演じる役の作り上げた表情としぐさで見せる舞台です。
泣き言は舞台で口にするものじゃありませんね。


「女は女優」
「女の一念岩をも通す」
私も女だったのかぁ。