七輪お姉さん

日々のつぶやき

病気の怖さ

昨夜、父が家を出ていきました。
首を吊って死ぬ、川に飛び込んで死ぬ、と言って。
最近こういうことが一週間に一度の頻度で起きるようになっています。


きっかけは母です。
でも母を追い詰めたくもないです。


数回、家に戻っては出るを繰り返しました。
泣いて支離滅裂なことを言って、精神安定剤の頓服を飲むことを拒否して。
最終的に一時間くらい家を出ていっていて、夜10時過ぎに戻ってきました。
嘘をついて戻りました。
その嘘をわかっていましたが、そういうことにしたいのだという気持ちを汲みました。


今回のことでは色々考えました。
理想ですが、自宅で父を見届けてあげたいと思っています、と病院で話した時に、医師は穏やかな笑顔で「中々難しいことです・・でもできるだけその理想に沿うようにしましょう」と言った「中々難しい」の意味が生々しさと実感の重さを体得させてきます。


認知症という病気の怖さ。
私達の目には見えないところで病気は進み続ける、という怖さを感じます。


奇跡的に父は歩いたり動いたりしています、そして精神安定剤で穏やかであったり躁鬱のようにひたすら話し続けたがるような元気な様子もあります。このまま普通のボケのように息を引き取ってくれるのかもしれない、普通に寿命を迎えられるのかもしれない、と思ってしまいます。
けれど、私が思うよりも父の命は短いのかもしれませんね。
昨夜のようなことを繰り返すうちに父の体が弱っていってしまいます。
それに徘徊中の事故の心配も起きてきます。


そうしたくなくても、父の安全の為に入院させなければならない選択肢しかなくなってしまう日も、くるのかもしれない。


欠点があっても、嫌いになんかならないよ。
最後まで嘘をつかれても、許すよ。最後まで許すよ。
私は父にそういう気持ちでいるんです。