七輪お姉さん

日々のつぶやき

父との時間

今日は父に「もう父さんは長くはないよ」とものすごいことを言いました。
「父さん、亡くなったおばあさんがお迎えにくるくらい、父さんのことを今でも可愛がって心配しているんだよね。
 お父さんはね。正気を失わないで、寝たきりにもならないで、苦しまないで眠っている時におばあさんに手を優しく引かれてあの世に逝くんだと思う。」
 そういう話をしてました。


父は繰り返し昔話をして、私の話を聞いているような聞いていないような、どこを見ているかわからない目でしたが、気持ちは落ち着いていました。


幻覚ではなくて。
亡くなるのが近くなっている人には、ちゃんと仏さんが見えていると思います。


「眠っている時に、すぅって、苦しまないで息を引き取るまでの毎日をさ。
 くよくよしないで、あたしと一緒に毎日ゲームして遊んだりしながら暮らしてこうよ」
そう言いながら父の膝に手を乗せて一緒にいました。


こんな風に、最後の時間をゆっくり進みながら、そして、その最後の瞬間はあっという間でしょう。あまりにも。


衰弱していく父を目にして泣くこともあります。
そんな時は、離れていてそういう姿を何も見ないでいたほうが楽なんだろうか、と想像することもあります。
でもその度に思います。
こんな風に泣いてしまっても、一緒にいられるのはやっぱり幸せって。
この数年間に、私はいろんな感情をお父さんにぶつけられました。
ずっと押し殺してきた色々な気持ちが全部剥き出しになりました。
その結果、慈愛や慈悲の気持ちを知りました。教えてもらいました。


生まれてきてよかった。
私は生まれてきてよかった。
そう思える気持ちを貰うことができましたもん。